凡人の刃ブログ

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日之下あかめ先生の作品はいいぞ!! 是非読んでくれ!!

こんばんは
今回は前回の高崎お出かけ最後で予告していた日之下あかめ先生の作品についてですね


今回買った『河畔の街のセリーヌ』の前に
前作『エーゲ海を渡る花たち』について話さなくては


今回は全体を通してなるべくネタバレはないようにしていきますよ
感想を語るのではなく紹介ですからね


こちら全3巻の『エーゲ海を渡る花たち』!!
表紙もきれいでいいですよね


内容としては商家の娘リーザと妹を探すオリハのガールミーツガール、そしてオリハの目的である妹探しにリーザがついていくっていう感じですね
その舞台の1つがエーゲ海なわけです


好奇心旺盛で活発なリーザと物静かで妹思いのオリハの対比もいいんですが
何より、その時代を旅するというのがいいです
扉絵や幕間にはその時代の文化や歴史の解説があり、本編でもその場所の説明だったり食の説明だったりが自然に差し込まれます
まあ実際の旅でもその地の文化にや食に触れるわけですからね同じことです
旅の仲間も増えますし、時代は15世紀半ばです
気軽に旅ができるっていうわけでもないですから困難もあります
そういうのも勿論読んでいて楽しい
所謂観光的な旅、光の旅と困難に立ち向かう冒険旅、闇の旅それぞれが程よいバランスでマッチしています
とはいえ全体的に優しい世界ですよ
そこまで血なまぐさいわけでは無い


実際はスタートがフェラーラなので、エーゲ海ではなくアドリア海から始まるんですけどね
リーザはフェラーラの人でオリハはクルム(クリミア)の人で
その間には黒海、エーゲ海、アドリア海、大きく見れば地中海と魅力的な海の旅ですし
東ローマの旅でもあります


歴史好きな人にはたまらんでしょう
私はこの時代は全く知らないんですが楽しめます
因みにフェラーラはヴェネツィアより少し南西の国ですね同じくイタリア半島の付け根です
クルムはクリミア半島、黒海の北ですね当時はジェノヴァ領だったとか

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ここまできたらあれ?って思う方もいるかもですが(私もその口だった)
時代的にはEU4の開始年とほとんど同じなんです


EU4っていうパラドックスインタラクティブ社(スウェーデン)が開発するストラテジーゲームがあるんですよ
まあ、信長の野望の世界史バージョンみたいなやつ
私も少しやってるんですが(下手)
あのゲームは1444年から始まるんですが、この作品はおそらく1455~1460年あたりなのかな?
コンスタンティノープルが陥落したあとってことなんで少なくとも1453年以降、そしてセリフ中で去年とか言わずに1453と数字を口にしてたことからそっから2年くらいは経ってるんじゃないのかなっていうフワッとした予想
そして、この手のゲームってのはプレイヤーが入るわけだから史実通りに進むわけじゃないってことで、国には詳しくなるけど、その実際の興隆だとか、いつまであってどこを支配していたとかは最初以外はわからないんですよね
しかし!!
この作品はその最初の時期に当たるわけで、そこでよく見る国ばっかり登場する
フェラーラ、ヴェネツィア、ラグーザ、トレビゾンド、オスマン等々
なんなら私世界史でいうなら今の地図よりこの地図の方が分かる地域とかもある
そこらへん勉強とかして無きゃトレビゾンドだのラグーザだのって名前すら知らんでしょ
ということで、EU4知ってる人には特におすすめ
歴史系好きな人にもね
前提知識が必要ってこともないしね
知ってたらより楽しめるんだろうけど、これをきっかけに学ぶってのもいいじゃないですか
しかも先生は参考文献も載せてくれているからね


日之下あかめ先生もヴェネツィアが好きで、その話を書きたいって思ってたのがきっかけらしく、あとがきにヴェネツィアとみれば何でも手を出していたってあってその中にあきらかに『ARIA』らしきものもあったし、うん
趣味が合う
やったね


是非、読んで!!
絶対読んで!!
そして、この二人の旅と世界と歴史の美しさに触れてほしい
ホント魅力的ですよねあそこら辺の地域
争いも多かったとはいえやっぱりオスマンもヴェネツィアもロマンの塊なんだよ
あー、ティツィアーノ展また行きたい(ヴェネツィアの画家)


そしてそして
今回の作品『河畔の街のセリーヌ』!!

これも歴史系
今度は19世紀パリ
東欧から西欧へ
時代的には後半なのかな?


「印象派が描いたパリ」への憧れが初期衝動ってあとがきで言ってたんで
私もルノワールがすごく好きなんで
あと同時代だと印象派ではないけどモローも狂おしいほど好きなんですよね
去年か一昨年にやってたモロー展とか興奮しすぎて鼻血出しそうになるほど血が沸騰しましたからね


あの頃のパリっていうのはまさに才能が煌めいていたんでしょう
その世界ですよ
ナポレオンの後のフランスですね


あと個人的には帯の文言もすごく好きで
セリーヌの「わたしは、わたしを見つけたい。」もそうだし
エーゲ海の「15世紀のヨーロッパを少女たちは駆け抜ける!!」
もいい
そして、あとはタイトルよね美しく可憐で惹かれる
好みかもしれないけど


美術展に行くのが趣味な私としてはこの世界っていうのは惹かれる要素が多い


さて、肝心の内容ですがパリにきたセリーヌという少女が当時の色々な仕事を体験しそれに感じたことを文字にするといったものになります
つまり、この作品自体がセリーヌの目を通して見た世界であるってことですね
その中に百貨店の話があるんですけど、それを見ていて思い出したものがるんですよね
大学の映画史の授業でみた映像
タイトルも覚えてないけど、そこは百貨店でエスカレーターがあってっていうのがすごく印象的で……なんだっけなあれ
同じ授業を受けていた友人に聞いてみるか

ドコモ光【NNコミュニケーションズ】


というかそれで調べなおすというか思い返すというかしてみると
映画の起源もこのあたりの時代のパリじゃないか?
リュミエール兄弟ってフランス人だろ?(名前的に)
たしか19世紀後半のパリの展覧会じゃないけどなんかそういったものでスクリーン投射機みたいなの発表したんじゃなかったけか
よく撮られてたのなんだっけ散水夫だっけ?
最初のストーリー映画もフランスだよね、たしかもう1900年代入ってたけど
『月世界旅行』
最初はシラノが書いたやつのことだと思ってたんだよね
ちょうど同時期にエドモン・ロスタンの戯曲が上演された時期でもあったし


いろんなこと思い出すな


さらにこの作品が楽しみになってきましたよ


大学と言えば反セカイ系作品について具体的に作品挙げて説明しなさい的なレポートあった気がするけど
当時はハピメア(よくPCゲームで書いたもんだ)を例にマルクス・ガブリエルの『なぜ世界は存在しないのか』をもとにして書いてたけど
日之下あかめ先生の作品でもかけたな
なんならシラノでも書けたな


ということで
話それまくったけど、『河畔の街のセリーヌ』はこれからも話題にしていくんで皆さんも読んでください!!


感想とかも書こうかな


シラノに関しても今度紹介します
また演劇やるかもしれないしね(次はいつになるやら)


とりあえず今SONPO美術館でやってるスイスプチ・パレ美術館展行こ


エーゲ海とかは探すの大変なんで電子の方がいいかも?
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